竜神の滝

竜神の滝

竜神の滝目次

竜神の滝について

竜神の滝は、岐阜県中津川市にある落差12mの滝です。竜神の滝は「夕森渓谷キャンプ場」(〒509-9201 岐阜県中津川市川上1057-4)内の、大自然に囲まれた秘境の森の中にあります。

竜神の滝を形づくる川上川(かわうえがわ)は、中央アルプス最南端に位置する標高1,810.6mの奥三界岳(おくさんかいだけ)を源流とし、その流れは急で、いくつもの滝を作りながら木曽川へと合流します

その最下流にある滝が、この竜神の滝です。その名のとおり、竜神の滝には竜にまつわる伝説が残されており、近くには竜神神社が祀られています。伝説曰く、かつて川上川では氾濫が繰り返されており、村は幾度となく水害に見舞われていました。

ある時、竜神が宿る石を見つけた村人は、その石を滝の近くに祀ることにしました。

ところが山から木を盗んで運ぼうとした悪党がその石を見つけると、「邪魔な石」と滝の中へ蹴り落としてしまったのです。

すると突然、滝の中から大きな白龍が現れ、たちまち天に昇っていきました。

瞬く間に雷鳴がとどろき、大粒の雨が激しく降り注ぎ、雨は大きな濁流となって村や田畑を飲みこみました。

竜神の怒りを鎮めるために造られたのが、この竜神神社です。毎年4月には、山開きの神事とキャンプ場の安全祈願祭が行われています。勝負運にご利益があるといわれ、絵馬を奉納することもできます。

絵馬を奉納したい場合は、竜神の森散策の起点となる「夕森公園総合案内所 YOU遊館」にて買い求めることができます。

竜神の滝へ訪れるには、目的地手前に用意された、10台ほどが停めることのできる無料駐車スペースが便利です。

しかし、「夕森公園総合案内所 YOU遊館」からの道のりは大変狭く、対面でのすれ違いが困難な場所がありますので、運転に自信のない方は「夕森渓谷キャンプ場」の無料駐車場を利用するといいでしょう。

なお、紅葉シーズンはこの通路は通行止めになりますので、事前に情報を集めるなどして注意しましょう。

無料駐車場から竜神の滝へは遊歩道が整備されており、徒歩20分ほどの距離になります。徒歩で行く場合は、「せせらぎ橋」~「もみじ橋」~「竜神の滝」のルートで行くことになりますが、「もみじ橋」は欄干の赤と木々の緑の対比が大変美しい撮影スポットとなっておりますので、竜神の滝へは、可能であれば「夕森渓谷キャンプ場」からは徒歩で行くことをお勧めいたします。「夕森渓谷キャンプ場」には無料駐車場やトイレなども整備されていますので、滝巡りの起点としても最適です。

なお、竜神の滝への遊歩道は一方通行となっておりますので、逆走しないように注意しましょう。

また足場の悪いところもありますので、なるべく履きなれた歩きやすい靴で行くようにしましょう。マムシやヤマカガシ注意の看板があります。自然に囲まれた場所であることを肝に銘じ、夏は虫よけ対策を、秋から春は防寒対策を忘れずに、気をつけて散策しましょう。

竜神の滝の見どころは、なんといっても美しいエメラルドグリーンの滝つぼです。

竜神の滝は透明度が高く、コバルトブルーやエメラルドブルーなど、日に7回も色を変えるといわれています。

滝つぼに一番近い観瀑台からは、すぐ間近で滝つぼの青さを堪能することができます。シーズン中はライトアップされ、ナイトスポットとしても親しまれています。なお、観瀑台はスペースが狭いので、混雑シーズンは長時間占拠することのないようにしましょう。

この美しく神秘的な竜神の滝ですが、この滝の水は岐阜県が1986年(昭和61年)に選定した「岐阜県の名水50選」に選ばれています。

「岐阜県の名水50選」は、清澄な水で古くから生活とかかわりがあり地域で保全されている、水量がある程度ある良質の水で市町村等により保全されている、など、豊かな自然性、稀少性、特異性などを有していることなどが推薦要件としてあげられています。

岐阜県は、昔から「飛山濃水」と言われるように、2,000~3,000m急の山々が連なる景観と、木曽川、長良川などの豊かな水をたたえた河川が多く、それらの自然を背景とした多くの名水があります。

なお、ご紹介した「岐阜県の名水50選」ですが、選定にあたり飲用可能かどうかは考慮していないため、生水での飲用については控えたほうが良いでしょう。

竜神伝説が残る神秘の森に囲まれた竜神の滝は、年間を通じて、春の新緑、秋の紅葉、冬の雪化粧と、四季折々の美しさを楽しむことができます。

一番のおすすめの時期は秋の紅葉シーズン。紅葉の見ごろは11月上旬から中旬で、例年その時期には「夕森もみじまつり」が開催され、大勢の観光客で賑わいます。

「この滝には、白龍が住み夕森の山々を守っていると言い伝えられています」と石碑に書かれているように、その大自然の圧倒的な美しさに、今なお竜神の存在を感じさせずにはいられません。

竜神の滝は、森林浴を楽しむことができると同時に、たっぷりのマイナスイオンを感じることができるパワースポットとして、広く人々に親しまれています。

竜神の滝見どころ

竜神の滝

夕森渓谷キャンプ場内にある「夕森公園総合案内所 YOU遊館」から竜神の滝までの徒歩で行く場合のルート上に、いくつかの見どころがあります。まずは、「夕森公園総合案内所 YOU遊館」の駐車場からは見ることができる「ド根性もみじ」が最初の見どころとなるでしょう。

樹齢100年を超える天然木である「ド根性もみじ」は、大きな石の上に根を張り、危ういバランスを保ちながら成長しており、その姿から「ド根性もみじ」と名づけられました。

紅葉シーズンには夕森渓谷キャンプ場一番の鮮やかな紅葉で、訪れる人の目を楽しませてくれます。竜神の滝へ向かうルート上にある「もみじ橋」も見どころのひとつです。

緋色の欄干が美しい「もみじ橋」は、四季折々の大自然と融合し、大変美しい景観を作り出し、年間を通しての撮影スポットとなっています。

夕森渓谷キャンプ場から竜神の滝周辺一帯は紅葉の名所としても知られており、1万5千本ともいわれる紅葉が見頃となる紅葉シーズンは圧巻です。

毎年、11月初旬から「夕森もみじまつり」が開催され、この「もみじ橋」のたもとで野点が行われますので、燃えるような美しい紅葉に囲まれながら一服するのも良いでしょう。そして隠れた名スポットとして、「夕森かけ橋」があります。

「夕森かけ橋」は定員5名の吊り橋で、橋の上からは、眼下に川上川の急流を眺めることができます。

遠くに竜神の滝の姿を眺めることもでき、滝を背景に撮影することもできます。木製の吊り橋ですが、思いの外頑丈で、大きく揺れることもないため、安心して渡ることができます。定員5名ですので、混雑時は譲り合って渡るようにしましょう。

この他、竜神の滝を含む5つの滝(竜神の滝・忘鱗の滝・銅穴の滝・アゼ滝・一つ滝) を巡るハイキングを楽しむことができます。

5つの滝のうち手前の3つの竜神の滝、忘鱗の滝、銅穴の滝は、ハイキングやウォーキングといった軽い気分で散策が楽しめますが、残り2つのアゼ滝、一の滝は距離も長く、道中は過酷な山道となりますので、山歩きに適した装備で行くようにしましょう。夕森滝巡りの滝の詳細は以下の通りです。

なお、徒歩時間は、いずれも「夕森公園総合案内所 YOU遊館」を起点にしていますので参考にしてください。

竜神の滝(りゅうじんのたき):落差12m。この滝に住む白龍が天まで昇ったという伝説が残る滝。整備された遊歩道で散策することができます。徒歩20分。歩きやすい靴で行きましょう。

忘鱗の滝(ぼうりんのたき):落差約20m。白龍が天に昇る際、この滝の山肌にぶつかりウロコを落としたという伝説に由来。道は舗装されていますが、歩きやすい靴で行きましょう。徒歩25分。

銅穴の滝(どうこうのたき):落差17m。忘鱗の滝からさらに上流へ行ったところにある滝。落石箇所がいくつかあるので注意しましょう。近くに東屋があるので一休みもできます。徒歩45分。

(注意:ここより下の滝は危険な箇所があるため、登山用の装備が必要になります)

アゼ滝:本来は三段の滝ですが、登山道からは上の二段のみが見えます。滝の幅が広く、豪快な流れを楽しむことができます。ただし、トレッキングシューズなどのトレッキング用の装備が必要です。熊も出没するため、熊鈴などのクマよけのアイテムも装備したいところ。徒歩1時間10分。

一つ滝落差18m。天然公園へ向かう登山ルートから谷沿いに入ったところにあります。トレッキングシューズなどのトレッキング用の装備、熊鈴も用意しましょう。徒歩1時間30分。

なお、この滝巡りの道は、そのまま奥三界岳へと続く登山道となります。奥三界岳は「日本三百名山」および「ぎふ百山」 に選定されており、山域は「裏木曽県立自然公園」に指定されています。滝巡りの道は奥三界岳唯一の登山道であり、銅穴の滝の上部で、アゼ滝と一ツ滝に向かう遊歩道と奥三界岳に向かう登山道との分岐点があります。

ここからの道は全体的に落石が多く、荒廃した道が続きますので十分注意して進むようにしましょう。

山頂手前には夕森庭園があり、そこからは御嶽山や中央アルプスを望むことができます。また山頂には展望櫓が設けられています。

山頂付近にはシャクナゲ・トウヒ・ゴヨウマツの原生林が、樹林の間の鏡池の池塘にはミズゴケ・モウセンゴケ・ミズバショウの群落があり、登山客の目を楽しませてくれます。

かつて、江戸時代にはこの地方が良質なヒノキの産地であったことから、尾張藩の御料林としての直轄地とされ、地元住民の立ち入りが禁止されていました

山頂の天望櫓の近くには三等三角点がありますが、さらに数メートル離れた場所にも、御料局三角点と記された標石があり、山と人の営みの歴史を感じさせてくれます。かつて山全体はヒノキに覆われていましたが、伐採された跡は再生されず、現在クマザサに覆われています。

竜神の滝近辺は、軽いトレッキング気分での散策から、本格的な登山まで楽しめるスポットとなっています。「夕森渓谷キャンプ場」を拠点にして、自然に親しみましょう。

竜神の滝付近

夕森キャンプ

竜神の滝は夕森キャンプ場内にあります。夕森キャンプ場には3つのゾーンがあり、「ふれあいゾーン」(川から離れているが、高い木々に囲まれており、キャンプファイヤーや星空を楽しめる)、「竜神ゾーン」(竜神の滝の近く、パワースポット)、「国設ゾーン」(川が一番近く、川遊びに最適。ただし車輛は入れない)があります。

それぞれに、バンガロー、トイレ、炊事場、シャワー室と広場が整備されています。キャンプ場の予約・受付などは、「夕森公園総合案内所YOU遊館」で行います。

(〒509-9201 岐阜県中津川市川上丸野1054-7、ご予約・お問合せ受付時間9:00~17:00、TEL / FAX:0573-74-2144、キャンプシーズン無休)

また、キャンプ場内には夕森国際マス釣り場があり、渓流釣り、釣り堀、掴み取りなどを楽しむことができます。釣った魚をその場で焼いて食べたり、河原でバーベキューをして楽しむこともできます。なお、バーベキューは別途美化協力金が必要となります。また、増水や気象状況により臨時休業する場合もありますので注意しましょう。

営業期間:4月末~10月末

営業時間:9:00~16:00

定休日:月曜日・火曜日(祝日の場合は営業)

水曜日・木曜日・金曜日は利用日1週間前の16:00まで要予約土曜日・日曜日・祝日は前日の16:00までに要予約

当日の予約は不可、(TEL0573-74-2564/0573-74-2144)

アクセス

JR中央本線「坂下駅」

公共交通機関を使用する際は、JR中央本線「坂下駅」(〒509-9232岐阜県中津川市坂下849-2)から路線バスが出ているので、これを利用すると便利です。

坂下駅へは、名古屋駅から中央本線を利用し、中津川駅で乗り継ぎます。坂下駅は2022年3月のダイヤ改正より、坂下駅を利用する列車はすべて中津川始終着となっています。

駅からは、北恵那交通バス・夕森線に乗り、終点「夕森公園口」で下車します。片道500円(2019年10月1日現在)

2019年4月1日現在、夕森公園口へは午前2便、午後5便、坂下駅前には午前3便、午後4便となっており、本数はそれほど多くはないため、利用する際は最新の情報を確認するようにしましょう。

自動車で行く場合は、中央自動車道を利用します。中津川ICで中央自動車道を降り、中山道/中津川バイパスを通り国道19号を塩尻方面へと向かいます。15kmほど北上し、弥栄橋交差点を左折、国道256号下呂方面へ向かいます。

県道3号線下呂/川上方面に7kmほど北上し、県道411号線を北上し、夕森公園を目指します。比較的道はわかりやすいですが、カーナビがあると安心です。

現地までの道路は広々として快適に走れますが、目的地に近づくにつれ道幅が少しずつ狭くなりますので、運転には十分注意しましょう。

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