夕森公園

夕森公園

夕森公園目次

夕森公園について

岐阜県の中津川は、木曽山脈や緑豊かな高原に囲まれた豊かな地であり、有名な宿場町「馬籠宿(まごめじゅく)」など人気観光地がある街です。

江戸から数えて43番目の宿場町である馬籠宿には、風情ある街並みが今も現存しており、日本のみならず、世界各地からも多くの観光客がやってきます。

その馬籠宿がある中津川市には、他にも魅力あるスポットがたくさんあります。

その一つが「夕森公園(ゆうもりこうえん)」です。夕森公園は中津川市川上(かわうえ)にある豊かな自然にあふれた大きな公園です。旧川上村が1960年に夕森渓谷に造設した公園です。岐阜県裏木曽(うらきそ)県立自然公園の中に含まれています。

裏木曽(うらきそ)県立自然公園の中にあるスポットとしては、夕森公園以外にも、「付知峡(つけちきょう)」などがよく知られています。

夕森公園は、清流の多い岐阜県を代表する名水スポットで、岐阜県の名水50選にも選ばれています

美しい緑と清流・川上川の風景が大変素晴らしく、夏にはとても涼やかな景色が楽しめ、涼を求める人が多く訪れる人気の場所です。

夕森公園を流れる川上川は、中央アルプスを源流としており、ニジマスやアマゴが育つ美しい川として知られています。その川上川にはこんな伝説が残っています。

かつて川上川は氾濫を繰り返していました。近隣の村々は何度も水害に見舞われ、とても困っていました。そんなある日、村人の一人が文字の刻まれた石を見つけました。

それを村の庄屋に見てもらったところ、「この石は龍神様である。早く祀らないと村が大変なことになってしまう」と言いました。村人は恐れて石を丁重に祀りました。しかし、悪人がその祀った石を邪悪な石と言って滝の中に蹴り落してしまったのです。

するとその中から白い龍が現れて天に登って行ってしまいました。その直後、嵐がやってきて、大雨が降り、山や畑がすべて流されて村が荒れ果ててしまったのです。

そんな出来事があって以降、村人たちは龍神様の怒りを鎮めるために社を建て、龍神様を大切にお祀りするようになりました。現在でも毎年四月になるとこの滝の例祭が行われています。

このような滝にまつわる伝説が残っている夕森渓谷には、滝がたくさんあります。竜神の滝をはじめ、忘鱗の滝、銅穴の滝、アゼ滝、一つ滝、と呼ばれる主に5つの滝があり、滝巡りの散策が楽しめます。

美しい水の景色を楽しみながらウォーキングができることで知られており、多くのハイカーや家族連れで賑わいます。夕森公園は、元々紅葉の名所ではありませんでしたが、より多くの観光客にきてもらうために、多くのもみじが植えられ、秋には美しい紅葉を楽しむことができるスポットになりました。

樹した苗木の総数は一万五千本以上にもなるそうです。10月末から11月中旬ごろまで「夕森もみじまつり」が開催されています。まつりの開催時期には、ウォーキング大会やフォトコンテスト、釣り大会など催し物もたくさん開催され、野外ライブ会場では音楽も楽しめます。

春には美しい新緑と、数々の花々、夏には涼やかな清流に青々とした緑、秋には色とりどりの紅葉と、その季節、それぞれに違った自然の姿を見せてくれる魅力ある公園である夕森公園には岐阜県内のみならず、他県からも多くの来訪者がいます。

夕森キャンプ場

そして夕森公園には、キャンプが楽しめる「夕森キャンプ場」があります。

バンガローが119棟もある岐阜県では最大級のキャンプ場になります

キャンプ場内に川上川が流れており、マイナスイオンをたっぷりと浴びながら自然の中でキャンプが楽しめます。川上川そばの木曽桧の林にあり、川遊びはもちろん、秘境めぐりも楽しめる場所で休日には多くの人がそれぞれにキャンプを楽しんでいます。

夕森国際マス釣り場

キャンプ場には「夕森渓谷フィッシングサイト・夕森国際マス釣り場」(営業期間4月から10月末)があり、本格的な渓流釣りも体験することができます。

小川での魚のつかみ取り体験や池釣りも可能です。(完全予約制)また、マスなど川魚を食べることができるレストランもあります。

「夕森キャンプ場」は小さなお子様のいるファミリーのキャンプからソロキャンプまで様々なキャンパーの人たちが利用する人気のキャンプ場です。

緑あふれる中でバーベキューを楽しむこともでき、道具などはレンタルも可能です。火を起こすのに必要な炭や薪、食材なども販売されているので、誰でも気軽にキャンプを楽しむことができます。

もちろんペット連れの人も利用可能なキャンプ場です。日帰りのDAYキャンプでも利用できます。

各種クレジットカードの使用も可能で、総合案内所や、食事処もあるので安心安全にキャンプを楽しめるのもうれしいところ。秘境の森で体験する出来事はきっと思い出に残るはずです。

大自然に囲れた夕森公園はとても広い公園で、見どころも多いので、初めて訪れる人は、ボランティアガイドを利用するのもよいでしょう。

個人、団体ともに受付しており、利用の際は予約が必要です。

(所要時間)約1時間

(料金)個人の場合 (10~20名まで)1,000円 (9名以下)500円

申し込みは夕森公園総合案内所で行っています。

見どころ

夕森公園の見どころと言えば、やはり5つの美しい滝でしょう。「夕森滝めぐり」を多くの人が楽しんでいます。

竜神の滝

最もよく知られているのが「竜神の滝」です。

滝に住む白い龍が突然現れて、天まで昇って行ってしまった、という伝説が残る「竜神の滝」は、落差12メートルある迫力ある滝です。

岐阜県の名水50選にも選ばれています。また、パワースポットとしても人気がある場所です。

「竜神の滝」近くには「竜神神社」もあります。勝負運にご利益があると言われている神社で四月には山開きの神事や安全祈願祭が行われています。

龍神伝説碑もあり、神社には絵馬を奉納することもできます。「竜神の滝」からさらに進むと現れるのが「銅穴(どうこう)の滝」です。

落差は約17メートルあります。水量はさほどではありませんが、水がとても青くきれいです。銅穴の滝の近くには東屋があるので、散策の休憩スポットにおすすめです。

そして龍の伝説の中で、龍が山肌にぶつかった際、うろこを落としていったと伝えられているのが「忘鱗(ぼうりん)の滝」です。

落差20メートルの山肌が見える迫力ある滝です。ここまでご紹介した「竜神の滝」「銅穴の滝」「「忘鱗の滝」までは比較的簡単に来ることができるので軽装でも問題ありませんが、残る2つの滝は途中、危険な個所があるため、必ず登山用の服装で行く必要があります。

トレッキングシューズに熊鈴などもつけて行くようにしましょう。

より山の奥に入っていったところにある滝の一つが「アゼ滝」です。「アゼ滝」は三段になっており、滝の幅が広く流れも豪快です。

登山道からは上の二段しか見ることができず、下の滝つぼまでは断崖絶壁のため、いまだによくわかっていないとか。神秘の滝と言われています。

もう一つの登山ルートにある滝が「一つ滝」です。

落差18メートルの滝は迫力ある水音で水が勢いよく流れています

ずっと眺めていたくなるような美しい滝です。夕森公園を訪れたらぜひきれいな滝を訪れてみましょう。きっと心が洗われるような癒しの時間が過ごせるはずです。

夕森公園には他にも、「ド根性もみじ」と呼ばれる、めずらしいもみじの木があり、こちらのもみじを見に訪れる人も多いです。大きな巨石の上に生えている大きなもみじの木。決して植物が育つ環境と言える場所ではないのに、青々と元気に生えています。紅葉のシーズンにはこの「ド根性もみじ」も見事に色づきます。

毎年11月中旬ごろから赤くなり始める「ド根性もみじ」は、夕森公園総合案内所の駐車場から見ることもできます。

そして竜神の滝に向かう途中にある「もみじ橋」も見どころの一つ。

特に、紅葉シーズンには赤い橋と、清流の流れ、色とりどりの木々が見事なコントラストですばらしいフォトスポットになります。大自然の中、整備されたコースを歩くことができ、あちらこちらに見どころがある夕森公園は、ウォーキングや散策に最適な公園です。

付近

夕森公園の近くには他にも素晴らしい観光スポットがあります。同じ裏木曽(うらきそ)県立自然公園の中にある「付知峡(つけちきょう)」もその一つです。夕森公園と同じ中津川市にあります。

森林浴の森日本100選や飛騨美濃紅葉33選にも選ばれるなど、美しい自然の風景が楽しめる場所です。

「青川」と呼ばれるとても美しい川が流れており、清流の近くでキャンプを楽しむこともできます。遊歩道も整っており、「観音滝」と呼ばれる滝やダイナミックな「不動滝」などマイナスイオンを感じるきれいな滝の眺めも楽しめます。また、夕森公園の近くには夕森温泉と呼ばれる温泉もあります。

夕森温泉のある裏木曽地方一帯には、ラドンやラジウムを多く含んだ良い泉質の温泉が湧き出ていることで知られています。

夕森温泉 料理旅館 夕森荘

その温泉に入ることができるのが、「夕森温泉 料理旅館 夕森荘」です。リウマチや神経痛にも効くと言われる温泉は日帰りで利用することもできます。

夕森公園での散策後、ひと汗かいたらこちらでスッキリ汗を流してさっぱりとするのもおすすめです。

【夕森温泉 夕森荘】

岐阜県中津川市川上1060-10

料金:8000円~ 日帰り入浴:大人500円・子供400円

アクセス

夕森公園へは公共交通機関(電車・バス)か、車のどちらかを利用して行くことができます。

所在地:〒509-9201  岐阜県中津川市川上1057-4 

(車を利用する場合)

名古屋方面から行く場合 (所要時間 約30分)

中央自動車道を使って中津川ICで下車後、国道19号を国道257号へ向かって北東へ

弥栄橋の交差点を左折して国道256号に入り、県道3号線を直進する。右折して県道411号線に入る。

下呂方面から行く場合(所要時間 約1時間)

国道41号線を南下し、国道257号および256号を経由した後、田瀬の交差点を左折して県道3号線に入る。そのあと左折し、県道411号線に入り直進する。

車を利用して、竜神の滝近くまで行くことができます。

駐車料金:無料

駐車台数:約200台 夕森公園の駐車スペースは5~6ヵ所あります。

11月下旬の紅葉シーズンの休日や天気のよい日は渋滞や混雑が予想されます。状況に合わせて駐車するようにしましょう。

(交通公共機関を利用する場合) 

JR東海 名古屋駅から、中央本線中津川行にて中津川駅まで乗車。(所要時間:快速75分)
中津川駅で中央本線松本行に乗り換えて「坂下駅」で下車。(所要時間:9分)
JR「坂下駅」から夕森公園行のバスかタクシーを利用。(所要時間:約20分)

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